3Dスキャナ型3次元測定機(キーエンス社 VL-500)

非接触に被測定物の3次元形状を高速且つ自動で測定する3Dスキャナ型3次元測定機です非接触の3Dスキャナタイプの中では、最高レベルの形状測定精度10 μmを持っています。それでいて計測は自動であり簡単、且つ高速。被測定物を回転台に載せてワンクリックするだけです。加えて、測定後の形状解析も無料の専用解析ソフトウエアが付属するなど、非常に使い勝手が良く、優れています(図)。市販されている3Dスキャナの中では非常に珍しく、解析ソフトウエアがサイトライセンスで付属しており、本学者であれば無料でダウンロード・インストールし、ご自身のPCで3次元データ解析ができます。また、CADデータとの重ねて比較し、設計とのズレの確認や、使用前後の形状変化の確認等もできます。加えて、形状データだけでなく被測定物の色情報も測定しているので、工学的な用途だけでなく、美術・考古学の用途などにもお使い頂けます。

測定の手順ですが、図にあるように被測定物を回転台に置き、測定をスタートさせると後は自動で被測定物を回転させながら3次元計測が行われます(こちらのデモビデオをご覧ください)。約1分程度で測定が終了し、直ぐにPC上で計測した3次元データを基に3次元形状が再現され、その場で計測データからサイズ確認や断面形状の確認等を簡単に行うことができます(図1)。利用は無料です(本装置が設置してある機械工作ステューデントショップの利用許可証の取得は必要です(2))。

測定範囲ですが、φ300 mm・H70 mmです。分割して測定した3Dデータをソフトウエア的に合成することもできるので、これよりも大きな(XY方向)物も測定可能です。測定ステージの耐荷重は20 kg。解析ソフトウエアは、本学に所属する教職員・学生であれば無料でダウンロードし、各自のPCでお使い頂けます(1)(詳細は担当者にお問い合わせください)。

(1) 殆どの3次元スキャナでは、このような無料の解析ソフトウエアが付属しておらず、計測した3次元形状データの解析を行うには、非常に高価な3次元データ解析ソフトウエア(100~250万円)の別購入が必要になります。
(2) 機械工作ステューデントショップを利用するために必要な利用許可証を取得するには、安全講習会(週1回開催、1時間程度)を受講していただく必要があります。